LVCのリーバイス501 1966モデルをリジッドから履くのは、2回目になる。
1回目は、ホワイトオーク生地のロットをウエスト2インチアップして、現在も履いている。
今回は、現行のカイハラ生地のロットをジャスト~1インチアップで履こうと思う。
2度目になるので、結果的に履きやすいモデルであったということになる。その理由として、腰回りのラインが柔らかく、全体的にテーパーがかかっているので、47や55に比べて、リラックスした感じがするからではないかと思う。
LEVI'S® VINTAGE CLOTHING 1966 501 ジーンズ ORGANIC リジッド - リーバイス公式ストア
この記事では、リーバイス1966モデルのアウトラインとリジッドから水通しして履くまでを紹介したいと思う。
目次
リーバイス501 LVC1966モデルのアウトライン
まず、1966モデルとは、どのようなモデルなのか。
むかしから人気のある66モデル(66前期)は、1970年代前半のモデルなので、1966モデルとは違う。
1966モデルは、いわゆるダブルネームになる。
ダブルネームとは
ダブルネームというのは、パッチに501と同時に501XXと書かれたことに由来する。
LVC 1966モデルのパッチ部分。
501の上に、小さく501XX(ダブルエックス)と書かれてる。
501XXから501への移行期のモデルであるということが理解される。
一般には、ダブルエックスの最終型とビッグEタイプ物の間に位置するモデルになる。
中間のモデルなので、ダブルエックス最終かタイプ物のどちらかに寄っているわけだが、私見では、ビッグEのタイプ物に寄ったモデルと考えている。
理由としては、全体にテーパーがかかっているので、ストレートシルエットのダブルエックスとはイメージがズレると思う。
その分、尖ったところが少なくなるので、休日などに履きやすく感じる。
ただ、丈を短く履くとテーパードラインが出て、丈に余裕を持たせるとストレートジーンズに近いイメージでも履ける感じになるから、ウエストの選び方によっては、76モデルのようにもなるし、501のストレート系統のようにもなる。
2019年7月のリーバイスの原宿ストアオープンの時に、カタカナ表記の501が限定発売されたが、あれは1966モデルになる。
出典:リーバイス
全体的にテーパーがかかっていて、47モデル系統のズドンとしたストレートの感じはない。
また、LVCの1966モデルのアーキュイエトステッチは、かもめ型になってるからすぐわかるということがある。
ディテール。
出典:リーバイス
ボタンやリベット類に至るまで、英語がカタカナに置き換えられている。
同時期にループウィラーとLMCのコラボが企画されていたので、その影響があるのかもしれない。
501上の501XXのダブルネームは入っていないのは、本来は、リーバイスと言えども、自由に復刻できるようなモデルではないことだからだと思う。
2019年のモデルなので、生地はカイハラだと思う。(特徴として生地表面に光沢)
製は、特殊なパーツを使っているため日本製だと思う。(LVCの1966現行モデルはブルガリア製)
コレクション用だと思うが、このモデルに価値があるかは、カイハラの生地にかかっているのではないかと思う。
リジッドのざっくりした印象では、ホワイトオークは味のあるクラフト感、カイハラは光沢がある美しい生地という感じがする。
その光沢ある生地が、リジッドからどのように色落ちするかは、まだサンプル数が少ないということになる。
アウトライン
リーバイス501 LVC1966モデル、サイズはW33×L32。
ホワイトオーク生地に比べると、色味が少し青みがかっている。
色味は、明らかに、66、76はディレクションを変えている。おそらく、44~55との違いをはっきりさせようとしたのだろう。
もっとも、同じモデルのホワイトオークでも購入時期によって少し違っていることがある。手作業でつくってるからですね。
こちらのモデル。
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66モデルの前。
実際の色味はもう少し濃いですが、カイハラ特有の縦方向のムラが写真でも分かる。
1966モデルの後ろ。
バックステッチが、左右非対称のかもめになっている。
実際のダブルネームがそうなのかは置いといて、アーキュエイトをただ浅くすると、はっきり言うとカッコよくないので、左右非対称にして味を出しているのは、個人的にはありかと思う。
フラッシャー類。
雰囲気がある。ホワイトオークよりは生地は厚手の感じがする
フラッシャー類を外してみた。
イエローのステッチの割合が多いことが、ダブルエックス時代をほうふつとさせるが、60年代っぽいモダンさがあります。
裾のステッチは、47モデルや55モデルよりも黄色い糸を使っている。76モデルになると、ステッチがオレンジになるので、イメージがガラッと変わる。
お手紙の中身。
英語のレターとリジッドからの履き方を書いたペーパー。
前回、1966モデルをリジッドから履いた時に、最後の1行だけ訳した。(あっているかはよく分かりません。)
こちらの記事で紹介。
リジッドのまま着用
セットアップ後の 縮率の変化を見るために、リジッドまま履いた写真。
リジッドのままでも履けそうなシルエット。
ちなみに、リジッド状態で、テーパードタイプとストレートタイプを比べてみよう。
左が1966モデルで、右が同サイズの1944モデル。
テーパードとストレートの違いがよく分かるのではないかと思う。
この1944モデルは、こちらの記事で紹介。
横から見たシルエット。
横から見ても、裾にかけてテーパードがかかっていることが分かる。
横も1944モデルと比べてみまよう。
左が1966で、右が1944だが、1944は膝下ストレートなため、ふくらはぎをカバーするだけの余裕がある。
後ろ。
後ろから見ても、裾にかけてテーパードしている。
これも1944と比較してみよう。
後ろから見ても、テーパードとストレートの違いがよく分かると思う。
水通しの前に、内側をチェックして、アウトシームが開いているか確認。閉じていれば開く。
501 LVC1966モデルをリジッドから履く方法
では、リジッド状態からセットアップしてみよう。
まず、気象条件をチェック。
気温は約22℃、湿度は43%だが、室内で暖房しているので、見たい数字は湿度。
日付は1月13日。今年は暖冬なので、1月に入っても、リジッドからセットアップしている。
水通し。
基本的には洗面器で水通ししている。洗面器に水を貯めて、水に浸すだけ。
生地全体に水を浸みわたらせる。念のため、内側から水を入れたりする。
時間的には、水に浸けてから、3~4分ぐらい。そのぐらいで、水に薄く色が出始めるので、全体が水に浸かったことを確認して、脱水機に入れる。
脱水時間は、あまり絞りすぎない3~5分以内ぐらいの感じ。
脱水機から取り出した状態。
44モデルや47モデルは、ぐしゃぐしゃになって出てきたが、1966モデルはわりと原型を留めている。(ここでも、アウトシームが開いているか確認して、閉じていましたら、一応開く。)
かたちを整えたら、そのまま干してもいいが、着用して余計なシワを伸ばす。
履いてみると、かなり冷たいが、テーパードのラインがはっきりと出ている。
ダブルネームの古着と比べてみよう。
サイズ的には、レングスが表記で1インチ以上短い古着なので、シルエットのプロポーションはまったく変わるが、同じテーパードのニュアンスが出ていることが確認できる。
ジャケットを着るとこんな感じ。
丈が短くなると、テーパードが強くでるということなんでしょうね。
横。
体型的にふくらはぎが後ろに出ているため、ひざの部分で生地がひっかかってたるみができているが、普通の体型であれば生地がきれいにカバーできると思う。
76モデルになると、多少体型の影響が出てくる。44~55モデルは、ストレートなので体型の影響はほぼ出ないんじゃないかと思う。
後ろ。
体型的に、お尻部分が大きめということはあるが、トップスは外に出して着るので、お尻が強調されるラインはたいていはうまくカバーされると思う。
この後は、ヒゲを入れる場合は、一度椅子に座ってから、しゃがんでシワを入れる。
シワを入れても入れなくても、脱ぐときは、脱皮のイメージで、極力余計なシワを入れないように何とか脱ぐようにする。微妙に飛びながらだと、下に落ちてきて脱ぎやすくなる。
シワをキープするために平置きで乾かす。
1966モデルは生地が厚いため、ハンガーで乾かしてもいい感じがする。
ある程度、水分が飛んで、重量が減ったら、ハンガーで干す。
乾いた状態。
この段階でウエストの縮はゼロ、レングスの縮みは、4.5㎝となっている。
501 LVC1966モデルをセットアップ後に着用
完全に乾いたので着用。
乾いた直後なので、ハンガーあとがついていて、シルエットもちょっとよく分からないということはあるが、それでも501っぽい感じは出ている。
カイハラのは、昔のジーパンみたいに、乾燥後はごわごわしていますね。
3日程履いた状態。
余計なシワはある程度とれた状態。
もうちょっと履きほぐれたみないと分からないが、タフな感じのするジーンズであるように思う。
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現在の縮み寸法
1週間程度履いた縮み寸法は、参考値となりますが、ウエストで0㎝、レングスで4㎝程度です。
こちらの記事で、各モデルもあわせて、LVCをリジッドから履いた縮み寸法を紹介しています。
LVCは初期状態でも、ユニオンスペシャルで裾上げされてはいないため、パッカリングは弱めですが、ネットでは、リジット状態をユニオンスペシャルで裾上げしてくれるショップもありますね。
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