アーキペラゴを探して

デニム、ヴィンテージ、旅、レビューのブログ

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

闇は深いほど光を放つと思う

今月のポパイの特集に影響されて、街中から離れた山あいをトレッキングしていた。道すがら、印象的な二つの風景に出会った。ひとつは、トンネル。ひとつは、淵。 僕はトンネルの出口で立ち止まり考えた。普通、僕たちは、トンネルを抜ければ、そこは光なんだ…

高倉健さんの指定席 / イノダコーヒ三条店

新しい景色を見たいと思う場合もあれば、そうでない場合もある。喫茶店は、後者である。同じ景色を見るために、同じ店に通い続ける。シアトル系とかスペシャリティの店にも行くが、どちらかというと、昔ながらの喫茶店の方が好きだ。京都ではイノダコーヒ三…

異物が排除される社会の再編集は可能か

1.消え去った異物、妖怪たちの展覧会 現在、妖怪幻獣百物語という展覧会を大阪でやっていて、二部構成の展示になっている。第1章が「妖怪世界へのいざない」ということで、室町からはじまる百鬼夜行の絵巻や江戸期の妖怪錦絵がふんだんに見れる。第2章は…

京都人の心の隅をつくデザイン / ポール・スミス

三条通りを歩くと、ポール・スミスがある。町屋を改造した店舗であるが、ひねりの利いたデザインとなっている。ポール・スミスのディレクションによるリノベということだ。外見からでも、かなりつくりこんだインテリアの本気度が分かる。 奇抜かと言うと、そ…

続・僕がマッサンを見続ける理由 / エア飲み会の夜

あさイチ見ていると、今日の「ちなんでFAX」のテーマは、「”マッサン”受け 私ならこう受ける」だった。朝ドラの「受け」を今後どうしたらいいのかとも、言っていたようにも聞こえる。いくら面白いとはいえ、これは自意識過剰だろう。いや、そうじゃない。朝…

2013年9月 辺野古の海へ-peace of life

2013年12月に辺野古埋め立て承認がされる前の風景。 2013年の9月は、辺野古関係のニュースが沈静化していたこともあり、辺野古の海を見に行った。 那覇から77番のバスに乗り、辺野古までは3時間弱。辺野古のバス停から集落を抜けると、前方に海が見えてくる…

ウィトゲンシュタインは究極のミニマリストか /「ウィトゲンシュタインの建築」

1. ウィトゲンシュタインの建築とは 90年代後半には閉店していたと思うが、西部美術館の横に「アール・ヴィヴァン」というアート系書店があり、アール・ヴィヴァン叢書というB4版の冊子を出していた。各冊子は決まったアーティストやムーブメントを特集し、1…

僕がマッサンを見る理由 / フロム・ザ・バレルと音楽CD

NHKの朝ドラは世間で言われるほど面白いものだろうか。あまちゃんの放映時は、話題について行ってるように見せるため、ピンクのベストを着てみたりした。実は、朝から、オラ、オラ、オラと、二日酔いの頭に響くものがあった。ひそかに、朝オラと呼んでいた。…

北欧デザインをどう認識するべきか

アジアを旅するものからすれば、ヨーロッパは遠い。北欧となると更に遠く思える。しかし、インターネットのおかげで、北欧の話題であっても近くのことのように聞こえる。10月初旬に発表されたノルウェーの新紙幣がネットで話題になっていた。 CNN.co.jp : ノ…