1947モデルのセットアップです。リーバイス501の1947モデルは、戦争が終わり、501のスタイルが完成したモデルであり、数ある501モデルの中でも象徴的な位置づけとなっています。
また、リーバイスのフラッグシップラインであるLVC(リーバイス・ビンテージ・クロージング)でも代表的なモデルとなっています。
リーバイス LVC 501XX 1947モデル - 楽天市場
この記事では、リーバイス501LVC1947モデルをリジッドから履いた時の縮み率やセットアップ方法、サイズ選びの留意点を紹介したいと思います。
目次
リーバイス501のLVC1947モデルのアウトライン
まずは、製品のアウトラインです。
リーバイス47501(W33×L32)
ネットで注文した2018年製の1947モデルのリジッドです。サイズは、W33×L32です。
サイズは、リジッドの場合、W32×L32を標準で買っていますが、少し余裕をもって履きたい場合は、1インチあげています。
体型的には、身長170㎝、体重64㎏程度のややメタボになります。
フラッシャー類を外してみましょう。生地に傷をつけないように丁寧に外します。
左上にLVCのタグがあり、下の方に、CORN DENIMと書いています。ここで書かれているCORN DENIMとは、2017年末に閉鎖されたホワイトオーク工場でつくられたコーンデニムということになります。
いずれホワイトオーク工場のデニム生地はなくなってしまうため、いつまでこの表記が続くのかが関心ごとになっています。
ホワイトオーク工場で織られたデニム生地は、年代物のマシンとフローリングの床で振動を与えながら織られるため、後にビンテージとして高く評価されるダブルエックスなど独特の風合いの生地を生み出したと言われています。
右上はギャランティーチケットになります。現行品は、ポケットの内袋にスタンプされています。
ギャランティチケットの下が、リーバイスからのお手紙になっています。左のバックポケットに入っています。
リーバイスからLVCオーナーへの手紙
この手紙にモデルの説明や注意点が書かれていますので、見てみましょう。
封筒には、2枚のシートが入っています。
右側がメインのお手紙です。拡大してみましょう。
この501のオーナーへと題し、タイプライターで1947モデルの説明が書かれています。
この説明自体はゆっくり読ませていただくことにしまして、注意点はもう一枚のペーパーです。
拡大します。
LVCのリジッド履きの留意点
いわゆるリーバイス製品のリジッドからの履き方の説明です。(右下に入っているⒸ2018でこのジーンズの製造年が分かります。)
内容を要約しますと、一番左側のリジッドで履く場合には、ウエストは1サイズ下、レングスはジャストを選ぶとあり、中央のバスタブ縮めの場合は、ウエストはジャスト、レングスは2サイズ大き目を選ぶとあり、右側の自動洗濯機の場合は、ウエストは2サイズ大き目、レングスも2サイズ大き目を選ぶと書いてあります。
米国流通モデルなどの現行品リジッドの場合はこの内容とは違うサイズ設定なので、LVCユーザーに向けた内容ということになります。
この501米国流通モデルのレビューに、現行品リジッドのサイズ設定にも触れています。
なぜ、こうしたサイズ設定になるのか考えてみますと、UK公式サイトのレビューなどを読みますと、大き目のサイズを選んだらぴったりにならなかったというような意見がよく書いているんですね。
おそらく、LVCユーザーの中には、かなりぴたぴたで履くのが好きな人が一定の割合でいると思われます。
そのため、デニムはリジッドのまま履いてもゆるんできますので、ゆるんだ時点を計算したウエストサイズを基準とした説明書きになっているのではないかと思われます。
個人的な感想では、LVCの中では1947モデルのリジッドだけ、0.5~1インチほど小さめにつくっているような感じがしますので、リーバイス日本の公式サイトの説明にあるようにこの説明書きよりは大き目を選んだ方が安全かと思います。
平置きで見てみましょう。
フラッシャーを取って、平置きで写真を撮る前に、15分ほど履いていますが、すでにねじれています。
生地は、レプリカメーカーのぶ厚い生地に慣れていますと、かなり薄く感じます。しかし、リーバイス本社に残るスペックのリアルな再現なので、1947モデルは、織機の性能があり、当時からこの薄さだったということになります。(生地の厚さを求める場合は、織機の性能があがる1950年のLVCがおすすめになります。現行LVCで生地が最も厚いのは1955モデルになります。)
LVCホワイトオークの生地は、履き始めは薄く感じますが、履きこんでいきますと、生地がほぐれ風合いが出てくるような感じでそれなりの厚さを感じられるようになります。
膝裏にもはげしくシワが入っています。
現行品のリジッドでは、これほどシワは入りませんので、糊も現行品の糊ではなく、LVC専用の糊を使っていると思われます。
リジッドのまま履いてみましょう。
1947らしいストレートのシルエットです。ウエストを1インチあげていますが、ぴったりな感じもします。
横から見てもストレートです。
後ろからみますとレングスが長いことがわかりすね。
説明では、5㎝縮むということになっていましたので、5㎝ロールアップして履いてみましょう。
5㎝縮むと、1インチ折り返ししてジャストレングスになります。ウエストを1インチ大き目にしてますので、イメージした感じにはなります。
いよいよセットアップです。
リーバイス501のLVC1947モデルのセットアップ
現行品の米国流通モデルのセットアップはジャストフィットさせるために手間暇かけて行いましたが、このLVC1947モデルは、生もの感が強いので、一気に一日でセットアップします。
旧式の織機で織られた生地なので、かなり繊細な感じがするんですね。
セットアップの方針は、糊を残しながら、レングスだけ一気に縮めるようなイメージです。
水浸け、脱水、乾燥のプロセス
デニム生地がむかしの仕様を再現しているので、一発で縮むと思うんですね。
履きならしもせずに、洗面器で一気に水に浸けます。
ターミネーター2のラストシーンのように、47501が沈んでいきます。リジッドでも少し履いてみるべきだったかなあという思いが胸に去来します。
洗面器の中で折り返したりして、2~3分で水を行き渡らせます。
内側も濡れていることを確認しましたら、脱水機にかけます。
ランダムなシワが入ったり、縮みをおさえるためには、脱水機は控えて方がいいでしょう。個人的には、素早く乾燥させたいのと、ランダムなシワが入った方が好きなのと、一気に縮めたいことがあり、脱水機に3~5分かけます。
脱水機から取り出すと、47501は別人のような姿になっていますが、ここでひるんではいけません。
脱水機で縮こまり折りたたまれていますので、湿ったままの状態で履いて、シワを伸ばします。この時、しゃがんだりしますと、いい位置にシワが入ります。
こうした作業で、手にはインディゴのブルーがついています。当然でありますが、現行品のインディゴとは違い、この47501にあわせて調合されたスペシャルなインディゴであることがわかります。
ここでこのLVC47501がケタはずれの逸品であることが直感的に理解されます。
シワが適当に伸びましたら、いい位置に入ったシワを崩さないように、そろーっと脱いで天日で干します。10月に入っていますが、空気は乾燥し、快晴です。
この辺は好みになりますが、シワが崩れないようにまずは平置きで乾かします。シワが必要ない場合は、普通にハンガー干しでも問題ありません。
天気が良く乾燥した日ですと、30~60分程しますと、ある程度水分は飛びますので、裏面にひっくりかえします。
脱いだ時に、お尻部分にかなりのシワが入っています。
ある程度乾きましたら、ここで、もう一度履いて、余計なシワを伸ばします。湿ったジーンズを履くのが気にならないようでしたら、このまま履いて乾かします。
個人的には、気になるので、30分程履いて乾かし、残りはハンガー干しで水分を完全に飛ばします。
これでセットアップ終了です。
最初に、縮み率のチェックです。
ストック用に同サイズをもう1本買っていますので、それとのサイズの違いをチェックします。
47501リジッドの縮み率
同モデル同サイズのリジッドに重ねてみました。
水通しして乾燥させただけですが、思いっきり縮んでいます。
状態はシワを残したままのバリカタです。博多っ子もびっくりの硬さに仕上がっています。(LVC1947モデルは、生地が厚くはないので、初期段階は、ある程度糊を残して履いた方がいいと個人的には考えています。)
後ろも思いっきり縮んでいます。
水通しして、脱水機にかけて、天日干ししただけのセットアップです。
レングスはどのくらい縮んだのでしょうか。
7.5㎝(3インチ)縮んでいます。ただ、シワが残ったままですので、実際は説明書きにあったように5㎝程度かもしれません。(数日履いた後に測りますと、6㎝でした。)
かなり縮むという傾向が確認されましたので、このLVCには、今後も縮む要因である乾燥機は使わない方がいいということがわかります。
ウエストの縮みはわかりにくいこともあり、実際に履いて確認します。
LVC1947モデル(W33×L32)をセットアップ後に着用
バリカタのまま履いてみましょう。
いきなりジャストフィットのジャストレングスです。
細かいシワは残っていますが、履いていくうちにとれていくでしょう。この状態でも、インディゴの色合いや生地の質感、シルエットなどからLVC47501が逸品であることがわかります。
ウエストが指のすきまもないほどぴったりになっています。
どの程度ぴったりかは横から見たらわかります。
リジッドのまま撮った写真とくらべますと、パッチの上に、贅肉がのっていますので、ウエストも1インチは縮んでいることがわかります。
1947モデルについては、通常買っているリジッドW32×L32ではビタビタになっていたと思われます。
後ろもジャストフィットです。
このLVCは、レングス32インチですが、ロールアップする長さはすでに残っていません。脱水機をかけて天気の良い日に素早く乾燥させるのは、縮みが強くでるパターンではありますが、あと1インチは長めに仕上がるかなと思っていました。
身長170㎝程度でこの状態ですので、ロールアップされる場合や身長が175㎝程度以上の方は、レングスが34インチ以上の方が安全な感じもします。
思ったよりもフィット感は強くなりましたが、1日でセットアップは完了です。
このLVCは、作業では履いたりせず、丁寧に履くつもりのため、糊はほとんど残したままにしていますが、生地の状況を見ながら、糊を落としてく感じになります。
かなりのバリカタなので、気をつけて履く必要はあります。少しぶつかっただけで、シワの稜線のインディゴが簡単にこすれてしまうからです。生地が厚めではないため、シワの折り目が鋭角になるということもあります。
LVCの製品は、インディゴや生地がレギュラー品とは違いますので、リジッドでもすでに味があり、色落ち等をそれほど気にしなくてもよいという良さはあります。
普通に履いているだけで、履いたままの色落ちが期待できます。
1947モデルのサイズ選びのメモ
LVC1947モデルのリジッド(ホワイトオーク)は、米国流通モデルのリジッドサイズよりも、1サイズUPしてもかなりフィットした感じになりますので、通常ジーンズのウエストサイズでしたら、公式の説明通り、2サイズUPが安全な感じかと思います。
レングスも3インチ程度(現在は6㎝)の縮みを見ておいた方が安全です。乾燥機を強力に使えばもっと縮みそうな感じもします。
LVC1947モデルは、ホワイトオーク生地は終了し、現在はカイハラに切り替わっています。
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