リーバイスのサードをベースにしたデニムジャケットは、デザインが洗練されていることもあり、いろんなコーデを楽しむことができます。
しかし、ファーストとかセカンドになりますと、もともとは、501の上着としてつくられたものであり、カジュアルなアイテムとしての着こなしはやや難しい傾向があるように感じます。
ファーストの基本は、上下デニムのスーツとして着るセットアップの着こなしであり、それが一番しっくりくるのではないかと思います。
このエントリーでは、LVC(リーバイスビンテージクロージング)のファーストと同時代のリーバイス501を使って、1930年代のデニムオンデニム(セットアップ)を検証してみたいと思います。
目次
リーバイス【LVC】506XXファースト
ファーストです。リーバイスが最初につくったデニムジャケットです。
1936年のモデルです。ステッチが段違いで、赤タブ付きです。
生地は、1930年代モデルなので、12OZと、1950~60年代に比べると薄めです。
裏です。
ウエストの調整にシンチバックがついています。
ホワイトオークのコーンデニムの復刻はこれで最後です。
おそろしいことに、日本では、まだS、M、Lが残っています。アメリカでは、なんと全サイズ残っています。
ちなみにイギリスのリーバイスオンラインストアでは、ファーストとセカンドはとっくに品切れています。1944年の大戦モデル501も早々に売り切れましたので、UKのユーザーはかなりチェックしています。
逆に言うと、日本は、ゆっくり買うことができますので、理想的な状態にあると言えます。
【506XX LVCファースト】(追記:現在は38/Sサイズが残っている状態です。)
LEVI'S(R) VINTAGE CLOTHING 1936モデル/TYPEI/リジッド/CONEDENIM/MADEINUSA/12OZ - リーバイス公式ストア
次にファーストにあわせる501を選びます。
1933と1937のどちら501XXを選ぶのか
ファーストにあわせる501は、生地を同じにする必要がありますので、近い年代のLVC501を選ぶことになります。
結論的には、サイズが残っていた1933を買いました。1937のマイサイズW32×L32はなくなっていました。
1933年のリーバイス【LVC】501XX
LVC33501です。
シルエットは、ももから膝、膝下までストレートです。1944や1947よりも太いストレートです。
ウエスト部分を拡大してみてみましょう。
ボタンフライの最下部に、リベットがついています。腰には、サスペンダーボタンもついています。
後ろです。
バックポケットのリベットもむき出しです。
シンチバックとベルトループとサスペンダーボタンの3つがウエスト調整につきます。
赤タブはありませんが、パッチの下にその当時の米国復興庁のタブも復刻されています。
1933と1937のどちらもサイズが残っているとしたらかなり悩むと思います。
1933と1937の501XXの特徴
それぞれの特徴です。生地は同じです。
1933:最初にベルトループがついたモデル、サスペンダーボタン付き、シンチバック付き、赤タブなし
1937:ベルトループ、シンチバック付き、赤タブあり
【1933モデル】
LEVI'S(R) VINTAGE CLOTHING 1933モデル/501XX/リジッド/CONEDENIM/MADEINUSA/セルビッジ/12OZ
【1937モデル】
LEVI'S(R) VINTAGE CLOTHING 1937モデル/501XX/リジッド/CONEDENIM/MADEINUSA/セルビッジ/12OZ
時代考証的には、ジョン・ウェインが1939年の写真(映画「駅馬車」の撮影)で、1933モデルの501XXを履いています。
ジョン・ウェインがシンチバックをどうしたか気になるところですが、サスペンダーとベルトのダブル使いをしています。
と言っても、リーバイスを他のジーンズと区別する赤タブ付きということで、やはり1937モデルが魅力的ですが、選ぶサイズによっては、問題が生じます。
ウエストジャストか、気持ちゆるめの場合は、シンチバックで調整できますので、ベルトは不要となり、問題はありません。
(シンチバックは2本の針が布地に刺さってベルトのようにサイズを調整する仕組みですが、LVCのシンチバックは安全対策のため針部分がパーツのままになっていて、自分で加工してアクティベーションする必要があります。)
リジッド状態やウエストがワンサイズ以上大き目になりますと、シンチバックで調整できればいいのですが、うまくいかない場合、ベルトになります。
ところが、シンチバックと一番後ろのベルトループ位置が重なっているため、ベルトを使おうとすると、シンチバックを無理クリずらす必要があります。
太いベルトなどは、シンチバックが邪魔でベルトループにうまく通りませんので、実際にはシンチバックをはさみでばっさりと切り取って履いたようです。
1937を買って、シンチバックをはさみできりとるのがものすごくかっこいい着方になります。
と言っても、高額なLVCのパーツを切り落としづらい場合は、1933を買って、サスペンダーでつるのがいいのではないかと思います。
専用のサスペンダーもLVCから販売されています。
LEVI'S® VINTAGE CLOTHING サスペンダー
ファースト506XXと1933モデル501XXのセットアップ
平置きであわせてみた
実物では、同じ生地に見えますが、写真では織の方向や光の加減で若干違って見えます。
平置きではわかりにくいので、リジッドのまま着てみました。
リジッド状態のまま着てみた
リジッドなので、縮まる前の状態です。
ファーストはXS、1933モデルの501はW32×L32です。
中肉中背ストレートややメタボという絵に描いたような日本人ミドルエイジの平均体型です。
水に浸けて縮まることを考えますと、ファーストのXSは少し小さいかもしれませんね。このサイズ感ですと、しばらくリジッドで着て、汚れたら水で手洗いという最小限の縮めモードになります。
1933モデルは、丈に余裕がありますので、少し履いてから水浸けで縮めます。
その場合、上下の色目が若干変わってきますが、1933が水浸けで色が大きく変わらないことを祈るばかりです。
横と後ろです。
上下ともリジッドなので、色目も揃っています。
1930年代のアメリカの労働者層の正装です。こんな格好をしてる労働者が多かったんですね。
1933モデルなので赤タブはありませんが、着丈的には、赤タブが見える長さになっています。
赤タブが見える着丈というのは、かなりのショート丈ですが、Tシャツにしてもジャケットにしても、個人的にはひとつの基準としています。
Tシャツをパンツインして着ていますが、今風の着こなしでは、裾だしになります。
白Tとの縦レイヤードで着てみた
Tシャツは、無印良品のヘビーウェイトのポケTのMサイズです。
多少、裾が膨らんだ方がヴォリューム感がでます。
縦レイヤードなので、インナーの裾が、デニムジャケットより長くなる必要がありますが、短いと中途半場だし、長すぎると間延びするという問題があります。
チャンピオンのT1011をあわせたいというのはありますが、T1011ですと、Sは着丈が短すぎで、Mだと着丈が長すぎるので、無印にしています。
ユニクロユーのクルーネックTもいいのですが、裾がしまっていてモダンな感じなので、ファーストやセカンドよりもサードにあわせやすいのではないかと思います。
このエントリーでは、506XX LVCをリジッドのまま着ていますが、リジッドを水通しした状態はこちらの記事で紹介しています。
こちらの記事は、507XX LVCのリジッドを水通した状態を紹介しています。
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