アメリカのヴィンテージウェアや靴でコーデしても、腕時計だけはスポーツモデルのロレックスなんてパターンはけっこうあります。
確かに、リーバイスにロレックスをはめたくなるという誘惑はあるのですが、あえて否定はしませんが考えどころではあります。
じゃあ、アメリカの腕時計って何なのということになりますが、最初に思い浮かぶのがハミルトンになります。
このエントリーではハミルトンのおすすめ腕時計を簡単な歴史を交えながら紹介したいと思います。
目次
アメリカンカジュアルで、 ヴィンテージのデニムにレッドウイングをあわせるまではいいのですが、腕時計がスポーツモデルのロレックスやオメガやパネライですと、やはりそれは通常のセンスと言わざるを得ないようなところがあります。
そういうコーデは個人的には好みではあるんですが、拝見しても、なるほど、やはりそうだよねと共感するけれど、特に感動のない印象になります。
しかし、アメリカ伝統コーデに、腕時計が使い込んだベンチュラだったりすると、やはり、オッとなります。
作られた時代や生産国があっているわけですね。
リーバイス(アメリカ)、レッドウイング(アメリカ)ときて、なぜロレックス(スイス)なんだ? という疑問ですね。
リーバイス501の黄金期は1950年代で、レッドウイングの代表モデルであるアイリッシュセッターが開発されたのも1950年代、ベンチュラが発売されたのも1957年です。だから、この組み合わせは完全に存在するわけです。
前置きがあまり長くなるといけませんので、ここらでそのベンチュラを見てみましょう。
腕時計の電子化を先導したベンチュラ
ハミルトンのベンチュラです。
ベンチュラは世界初の電池式腕時計として1957年に発売されました。
ベンチュラは、テンプ駆動式の電池式で、その後、1960年に、ブローバが音叉式のアキュトロンを発表し世界に電撃が走ります。
現在もブローバからアキュトロンのデザインをベースにしたモデルが発売されています。
見どころは、スイープ運針です。スイープ運針というのは、クォーツでも秒針が非連続ではなく滑らかに動くんですね。エレトロニックなのにアナログな感じがします。昔のスペースビューというモデルも非常に人気があります。
ブローバもアメリカを代表する時計でエアフォースワンの機内に使用されています。
時計の電子化の話に戻しますと、1950年代の電子化の方式としては、テンプ駆動式、音叉式、クォーツの3つの方式がありました。
セイコーはこの3つの方式を比較研究しながら、精度の高いが難易度も高いクォーツ式を選び、1969年に世界初のクォーツ式腕時計セイコークォーツアストロンを発売します。
そして、セイコーのクォーツ式が世界に普及します。
これが腕時計の電子化の大きな流れなんですが、その最初にヴェンチュラがあるんですね。
エルヴィスも愛用
ベンチュラで有名なのは、エルヴィス・プレスリーが愛用していたことです。
実際にエルヴィスがベンチュラははめた写真は多く見ますが、ハミルトンの公式ページにも掲載されています。
https://www.hamiltonwatch.com/en-int/iconic-products.html
ベンチュラのデザインはアメ車のキャデラックのデザイナーが担当しています。だから斬新なんですね。
ベンチュラのスタンダードなモデルの実際の販売価格には幅がありますが、5万円台が最安値帯となっています。
ハミルトン - H24211732 - ベンチュラクォーツブラックスチール/レザー
ベンチュラを通して、アメリカの1950年代のイメージをかいまみているわけですが、エルメスのディレクターをつとめた世界的なデザイナーであるクリストフ・ルメールも1950年代のファッションに注目しています。
自らディレクションするユニクロユーでは、オープンカラーシャツを1950年代のイメージでデザインしています。
このオープンカラーシャツには、ロレックスもオメガも似合いません。
似合うのは、1950年代のイメージが残るヴェンチュラです。
また、ハミルトンは、度々、古き良きアメリカ時代の製品をアメリカンクラシックとして復刻したり、そうしたイメージの製品を発売しています。
古き良きアメリカンクラシック
まず、1930年代に発売されたアードモアの復刻品です。
アードモア
フランクミューラーみたいな文字盤ですが、アードモアは1934年から作られています。
メンズとレディースがあって、メンズも小さめです。クォーツなのでお値段もお手頃です。
カルティエのタンクが発売されたのはもう少し前ですが、タンクと違うのは、アードモアはアールデコのデザインとなっていることです。
タンクのサイドはつるっとすっきりしていますが、アードモアはアールデコなので繰り型が一段ついています。
アールデコは1910年代から30年代にかけて流行したデザインで、クライスラービルなどマンハッタンの古いビルのデザイン様式となっています。
古き良きアメリカですね。
ハミルトンの時計には、どことなくこのアールデコの雰囲気が残っています。
アメリカンクラシックの中でも人気があるのが、ジャズマスターです。
ジャズマスター
ジャズマスターの中でもオープンハートというダイヤルの一部がスケルトンになったモデルがあります。
オープンハートにもいろいろなデザインバリエーションがあります。
ハートというのは時計の心臓部であるムーブメントのことです。ムーブメントが見えてるんですね。
デザイン的にもケースのサイドがつるっとしていなくて、ジョイントがあります。このあたりのディテールでクラシックな感じを出しています。
販売価格帯は幅がありますが、6万円台が最安値帯となっています。
ハミルトン - H32565735 - ジャズマスター オープンハート 40mm
ジャズマスターのトラベラーも渋いモデルです。
いかにもアメリカといったハミルトンの象徴的なモデルとしてスピリット・オブ・リバティがあります。
スピリット・オブ・リバティ
1892年ハミルトン創業当時のモデルをイメージした製品です。このモデルもサイドにラグのジョイントをデザインしています。
ベルトにハミルトンの名前の由来となった法律家の“without liberty life is a misery(自由なき人生なんて惨めなものだ)”の言葉が書かれています。
アメリカらしいメッセージ性ある時計です。
スピリット・オブ・リバティのケースは42㎜あり、かなり大きいです。ケースも重厚です。
7万円台ぐらいから買えますが、この価格帯では破格の迫力があります。
ハミルトン - H42415551 - ハミルトン スピリット オブ リバティー 42mm
このベルトはキープしておいて、別のベルトにカスタマイズして使うのもいいですね。
やはりハミルトンと言えばカーキ
ハミルトンは本来カーキと呼ばれるミリタリーウォッチが有名なんですが、アメリカンクラシックのデザインではなくミリタリースペックのデザインとなっていますので、このエントリーでは紹介しませんでした。
ひとつだけ見てみましょう。
カーキフィールド
ミリタリーデザインなのでサイドはつるっとして、アメリカンクラシックな感じはなくなります。
このカーキも好きなベルトにカスタマイズして、アメリカ伝統コーデにあわせることができます。
ケースが42㎜のものは4万円台から買えます。
ハミルトン - H70555533 - カーキフィールドオート42mm
カーキはケース径が様々なモデルがありますので、自分の手首にあわせたモデルを選ぶことができます。
ヴィンテージデニムを履いている人でそういう人を見かけることがありますが、さすがに抑えてるなという感じがします。アメリカの同時代に存在した可能性の高いコーデですからね。
米軍とは75年を越えるパートナーシップを組んでいる腕時計になります。
陸海空ですから歴史の重みが違います。
現在のハミルトンは、現在はスウォッチグループとなっています。アメリカンクラシックを体現する腕時計ですが基本的にはスイス製になります。
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ハミルトンの時計といっても、実際になじみがない場合は、実際の店舗にいって実物を確認されるのがいいかと思います。
ここからはPRになりますが、ハミルトンなど有名ブランドの品ぞろえが充実しているのが、東京中野のTWC(ザウォッチカンパニー)になります。
ハミルトンが渋いんですが、やっぱりロレックスが欲しかったり、オメガやウブロやパテックフィリップも見ておきたいなんて場合が多々ありますので、そうした場合の品揃えも充実しています。
品揃えが充実している理由として、海外ルートで直接買い付けていることがありますが、探しているモデルでも独自のルートで取り寄せ可能ということです。
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