ロレックスは今日もヴェッキオ橋で手堅く商売をしています。
手堅いというのはこうしたショップには白衣を着た時計師が常駐していることが多いからです。
ヴェッキオ橋ではもとは食品が売られていましたが、橋の最上部を通るメディチ家が宝飾品を売りなさいということでこの橋の出店はジュエラーだけになりました。
ロレックスには宝飾品的なモデルも多いですからね。
ロレックスはポンテ・ヴェッキオの一番いい場所に正規代理店がありますが、反対側の一番いい場所はパテック・フィリップの出店です。
ロレックスもパテック・フィリップもジュエラーとしてプレミアムな場所をキープしています。フィレンツェの象徴的な場所でわかりやすい構図になっています。
このエントリーではアンティークロレックスのカスタマイズとロレックスのオイスターモデルを紹介しています。
目次
- オイスター パーペチュアルの象徴性とデニソンケース
- 天才ジェンタもデザインしたかったオイスター
- 英国仕様のロレックスをヌメ革ベルトでカスタマイズ
- オイスターの原点 バブルバック
- 現行のおすすめロレックス
オイスター パーペチュアルの象徴性とデニソンケース
2018バーゼルでのデイトナ新作のようにロレックスはジュエラーとしてのニュアンスも見せていますが、日本では宝飾品的なモデルよりもスポーツタイプのロレックスに人気があります。シンプルなタイプですね。 フィレンツェのヴェッキオ橋で店頭に飾られているタイプもシンプルなタイプです。
ロレックスのウェブサイトを見ますと、オイスターケース採用モデルがロレックスの正史となっています。牡蠣のような防水性があるからオイスターなんですね。
ノーマルのオイスターは、現行ロレックスではシンプルなモデルであり、オイスターケースの採用はロレックスのケースとして今では当たり前の話ですが、ノンオイスターのモデルと対比させることで象徴的なモデルとなります。
天才ジェンタもデザインしたかったオイスター
ノーマルのオイスターが象徴的なモデルと分かっているのですが、デイトジャストやエクスプローラーやデイトナに注目が集まる傾向があります。
ですがノンオイスターサイドから見ますと、このシンプルなオイスターにロレックスとしての象徴性があるように見えます。
天才デザイナー、ジェラルド・ジェンタもオイスターのデザインがしたかったと言ったんですね。事情はよくわかりませんがもしかしたらロレックスも警戒したのかもしれませんね。天才ですからね。腕時計のイデア vs 天才です。
ロレンツォ・デ・メディチが主催するプラトン・アカデミーにレオナルド・ダ・ヴィンチが一度も招かれなかった逸話を彷彿とさせます。イデアというのはひとつなので頂点同士はコラボしない方がよい場合もあるんでしょうね。
ノンオイスターモデルのひとつには、ロレックスが1940年から1950年代に英国向けにつくったデニソン社製のケースを採用したモデルがあります。ロレックスは英国で創業されましたが、英国での人気はそれ程でもなく英国製のデニソンケースや王族の紋章でフィーチャーしたチュードルを展開したようです。
デニソン社というのは、1860年代に設立されていますので、1904年に創業されたロレックスよりも古いということになります。
この辺りの話というのは、傍系の話になりますのでやがて消えていくのでしょう。
英国仕様のロレックスをヌメ革ベルトでカスタマイズ
手巻きの古いロレックスのベルトを変えるだけの話の前ふりがこんなに長くなってしまいました。オイスターの歴史はやはり軽くはないようです。
1950年代のデニソンケースのロレックス プレシジョンです。
専用の箱がないのでフィレンツェのグッチガーデンで買った猫の小袋に入れています。
シャークスキンのベルトをつけていましたがサイドがめくれてきました。換え時です。
英国のアンティークは伝統的に9Kですので、ゴールドでもそれほど嫌味ではありません。
正統的に黒とか茶の革ベルトがいいのかなと思ってきましたが、同色系統にするのもあるのかなと思い、今度はヌメ革ベルトを注文しました。
こんな風にきれいにパッケージされて送られてきました。
ナイロンベルトのおまけのドライバーで手早く分解してパーツを並べます。
ヌメ革ベルトは京都のstonwallというメーカーです。セミオーダーできます。オーダーもできる感じです。しっかりとていねいにつくられています。ヌメ革にも汚れひとつありません。見事です。
尾錠はアフターパーツっぽいものがありますので、それに付け替えます。
これらを手早く合体です。
できました。
しかしこのヌメ革のベルトはしっかりしたつくりのため猫の小袋には入らなくなってしまいました。
とりあえず、最近ナイロンベルトに変えたセイコーロードマチックと並べてみました。
1960年代のセイコーと1950年代のロレックスのツーショットです。
ヌメ革ベルトに付け替えることで時代を感じさせない軽さを感じさせます。
オイスターの原点 バブルバック
アンティークのロレックスと言えば、デニソンケースではなく、バブルバックですので、それも2、3個軽く見ておきましょう。
バブルバックは防水性の高いオイスターケースが最初に採用されてモデルです。バブルバックは裏ふたが泡のように膨らんでいることからの愛称で、正式名称はオイスターパーペチュアルです。現行のオイスターパーペチュアルが正統な後継なんですね。
持っていませんのでフリッカーから写真を探しましたが見つかりませんでした。楽天ではありました。流通している玉数は確実に減っているような感じもします。
裏ふたが泡のように膨らんでいます。
きれいなコンディションのバブルバックです。ユニークダイアルでないタイプでもきれいなものはやがてなくなるのでしょう。
レディースもあります。
デニソンケースはそうでもないですが、アンティークのバブルバックは高価なので、メンテナンスも考えますと一般的には手を出しづらいロレックスになります。あとはヴィンテージものは1点ものになりますので出会い的なものもあります。
最後に、現行品でのおすすめも検証してみましょう。金額的には現実的な範囲の5桁のものから選んでいます。
ロレックス 腕時計にはたくさんの種類がありますが、個人的にはシンプルなモデルをおすすめします。
現行のおすすめロレックス
1st ロレックス デイトジャスト
シンプルなホワイトダイヤルのデイトジャストです。デイトジャストが基本的にはロレックスの代表的なモデルです。
デイトジャストはケースが36㎜と41㎜がありますが、41㎜は日本人にはやや大ぶりに感じます。
36㎜のケースにシルバーやブラックのダイヤルはありますがホワイトのダイヤルはあまり見かけません。国外ではホワイトの新品を見かけます。
2nd ロレックス オイスター パーペチュアル
オイスターケースの一番シンプルなモデルです。
これはよく見ますとエアキングですね。デイトジャストもエアキングもエクスプローラー1もベースはオイスターパーペチュアルです。
オイスターパーペチュアルのケースは36㎜と39㎜があります。腕がしっかりした人は39㎜でもいけますね。
3rd ロレックス エクスプローラー1
本来は特殊な時計ですがデザイン性の高さから人気があるモデルです。
エクスプローラー1の現行品のケースは39㎜ですが、以前の36㎜のモデルも依然人気があります。クラシック好みならデイトジャスト、モダン好みならエクスプローラー1というところでしょうか。
エクスプローラー1は日本では人気がありすぎるというのが課題ですね。
39㎜にサイズアップした時に針の大きさはそのままでしたが、現行品では針もサイズアップされています。
36㎜のユーズドを探すと、今度は、ドーム風防の昔のモデル(高価)が目に入ってきますので選択が悩ましいところです。ユーズドは現在は価格が高騰していってますのでどのくらいで落ち着くかですね。
新品は39㎜ですが、40㎜こえてませんので、最近はこのぐらいのサイズ感があってもいいのかなと思います。
選ぶ条件としては、やはり新品というのが大きいですね。
価格コムで調べますと、最安値帯は70万弱程度となっており、実店舗もあるショップですと、東京では、THE WATCH COMPANY があります。
エクスプローラー以外のモデルも多数揃っています。
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