モノは使いこむことを信条としています。
財布も消耗品に近いと考えますので、やはり使いこむ傾向があります。
ただ、財布選びに失敗すると、日常的に使いこむことが難しくなりますので、慎重に選ぶことが重要となります。
コンパクトでスタイリッシュな財布選びのポイントは、サイズとクオリティです。
このエントリーでは、失敗しない財布選びと使いやすいサイズを検証してみたいと思います。前提として、個人的には二つ折り財布とコインケースをセットで使うというスタイルを貫いています。
目次
購入した財布の感想・レビュー
1996年以降に使用した財布です。左からヴィトンのタイガ、ブリーのヌメ革、ヴィトンのダミエ、現在がイルビゾンテです。いずれも二つ折りの財布です。
簡単にこれらの財布をふり返ってみたいと思います。
① ルイ・ヴィトンのタイガの二つ折り財布
ヴィトンのタイガの二つ折り財布です。ヴィトンのタイガは、財布と一緒にコインケース(小銭入れ)を一緒に購入しました。小銭入れは毎日使ってもへたることなく、現在でも使えるコンディションです。しかし、二つ折り財布の方は、数年で財布のエッジが剥げてきました。
財布の方が使う頻度が高いため、コインケースよりいたむのもが早いということが考えれます。
現在は生産終了したモデルですが、深い緑色がわりと気に入ってましたので、ルイ・ヴィトンの財布を長持ちさせる「魔法の薬」を使って使い続けてきましたが、財布の方は限界を迎え、次の財布を買うことにしました。(魔法の薬はエントリーの最後で紹介しています。)
次に購入しましたのが、ブリーのヌメ革の二つ折り財布です。
② ブリーのヌメ革の二つ折り財布
ブリーのヌメ革の二つ折り財布です。これ以上は使えない極限に近いところまで使いました。ワールドクラスの経年変化です。
写真では、濃い光沢あるアメ色に変化していますが、新品は、ヌメ革特有のベージュ色でした。最初に日焼けさせてから使うという手間があります。
この財布が実によかったのです。サイズがコンパクトなので、ポケットの納まりがいいのです。財布は服のポケットには基本的には入れませんが、ちょっと出掛けたりする時には、ポケットに入れます。小さいので持っていて自然なんですね。
しかも使いこんでいくうちに、革の色がどんどん変化していきます。モノを使いこむということがこれほどわかりやすく表現される財布はこれまでなかったのです。
このブリーをどんどん使いこんで行くうちに、本人には自覚がないのですが、はたから見ますと、少し使いすぎではないかいう意見もちらほら出るわけです。
そんな意見には耳をかさずに一年、二年と使い続けていますと、革のはしが破けてきました。さすがに、新しい財布を買った方がいいかと思い、同じ財布をブリーに買い行ったところ、今はないというのです。
その事実にショックを受け、よく考えずに、ヴィトンのダミエを買ってしまいました。
これがコンパクトではなかったのです。
このブリーのヌメ革の財布、現在復活しています。そのかわり当時、1万円だったものが、現在、2万5千円に高騰しています。しかし、サイズが大きくなっていますので、むかしのものはありません。
Lund 109, nature, wallet | BREE JAPAN WEBSHOP
③ ヴィトンのダミエ の二つ折り財布
ヴィトンのダミエ の二つ折り財布です。ひと言でいうと大きいのです。ブリーと並べてみると明らかなので、自分でも一体何を考えていたのかと頭をかしげるばかりです。
ただ、しっかりしたコインポケットがついていますので、海外旅行用にしています。海外旅行といっても、香港や台湾に飲茶を食べに行くぐらいですので、財布ひとつを持って行くというのもシンプルです。
これはデカいということで、再度、ブリーを使い続けていたのですが、コーナー部分の革が崩れ出し、これはさすがに限界だと悟り、目についた百貨店に入って、財布とコインケースを買いました。
それがイル・ビゾンテです。このブランドは店頭で知ったわけですが、ブライドルレザーやコードバンといった硬い革の方向ではなく、革をやわらかく扱うことに卓越したメーカーだということがすぐにわかりました。
④ イルビゾンテの二つ折り財布
イルビゾンテの二つ折り財布です。1~2年使っていますが、順調に使い続けています。使ってみて分かったのは、革の耐久性がすごくよくて、いたむ気配がありません。そのため、ヴィトンやブリーのように、使いこんでいるという感覚はありません。
イルビゾンテの革の変化はすごいといったようなレビューも見かけますので、これも革の仕上げによるような感じです。
塗りのタイプの耐久性はものすごくありますが、革が柔らかい強靭さであるため、財布にカードをたくさん入れるとややもっこりするような感じはします。逆の言い方をしますと、このしっとりしたやわらかみがこのブランドの魅力とも言えます。硬いものを持ってる印象はありません。
色は黒を買いましたが、いま調べてみますとヌメ革の仕様もあるようです。しかし、このブランドの場合は、色つきの方が耐久性があっていいのかもしれません。
特に選んだメーカーではありませんが、革のクオリティのいいメーカーだと思いました。
二つ折り財布は1996年から4つの財布を買いましたが、コインケースは2つです。コインケースの持ちはいいんですね。
左がヴィトンのタイガのコインケースで、右がイルビゾンテのコインケースです。コインケースの方は、エイジングする色を選びましたので、使いこんでいる感覚はあります。これもやわらかい感覚のコイン入れです。
ヴィトンのタイガは、魔法の薬で、10年以上、毎日使ってもコンディションはいいです。さすがルイ・ヴィトンです。こちらはケースのようなコイン入れになります。
1996年ぐらいは、電子マネーが普及しはじめた頃ですので、釣銭をたくさんもらう可能性が高く大きなコインケースにしていましたが、そんなに大きな小銭入れは必要ないことがわかり、現在は小型化しています。
イルビゾンテのコインケースは、こうした立体的なタイプの方が代表的のような感じです。
IL BISONTE (イル ビゾンテ) 日本公式オンラインストア
ではそれぞれのサイズを検証してみましょう。
コンパクトな二つ折り財布のサイズ検証
それぞれのサイズを計ってみました。
ヴィトン・タイガの二つ折り財布の実寸サイズ
ヴィトン・タイガの二つ折り財布の実寸サイズは、縦9cm、横11.3cm、幅1.7cmでした。コイン入れはついていないタイプでしたので、意外とコンパクトで使いやすかったのですね。この財布の場合は外側よりも、内側の方にダメージが早く来ています。
ブリーのヌメ革二つ折り財布の実寸サイズ
すでにいつの時代のものかわからない骨董品のようになっています。ブリーのヌメ革二つ折り財布の実寸サイズは、縦8.6cm、横10.5cm、幅1.5cmと、ミニマムレベルのコンパクトさでした。内部は日焼けしないため、変色しきらない傾向があります。
ここまで使いこんだのは、このサイズが使いやすかったというのが最も大きな理由です。ここまで小さい財布はあまりつくられることはないでしょうから、このサイズより少し大きめの財布を狙っていくことが現実的な選択になります。
ヴィトン・ダミエ の二つ折り財布の実寸サイズ
ヴィトン・ダミエ の二つ折り財布の実寸サイズは、縦10.4cm、横10.8cm、幅2.6cmでした。
ダミエ柄にあわせたのか正方形に近いサイズなので、ポケットに入りにくいイメージがあるわけですね。厚さもあるために実際にジーンズの後ろポケットに入れると座ることができません。後で長方形のタイプも出ました。
ちなみにダミエというのは、ヴィトンのチェック柄の総称で、 黒系が「グラフィット」、茶系が「エベヌ」、白系が「アズール」ということなので、黒系はダミエグラフィットというのが言い方としては適切になります。
いわゆるルイ・ヴィトンを代表するLV柄はモノグラム柄で、タイガ柄とかエピ柄とかダミエ柄とか柄で大きくカテゴライズされています。モノグラムもダミエも日本の家紋や市松模様を紋様としているので、ヴィトンは日本をデザインモチーフとしてるんですね。
最近は、ヴィトンもユーザーの志向を反映してか、ジーンズのバックポケットに納まるような財布を出してきています。ヴィトンもメンズの二つ折り財布が少しデカかったことに気づいたようです。
出典:ポルトフォイユ・コンパクト ユタ - 財布&小物|ルイ・ヴィトン 公式サイト
ダブルステッチで、これまでにないカジュアルさを出しています。これはいいですね。価格はそれなりです。
ポルトフォイユ・コンパクト ユタ - 財布&小物|ルイ・ヴィトン 公式サイト
サイズは、縦9.5cm、横12.5cm、幅1.0cmです。横は長めですが、縦寸法と厚みをおさえているために、ジーンズのバックポケットにすっぽり入りそうですね。
だんだんと財布の寸法感覚がつかめてきたのではないかと思います。縦は9cm、横は11cm、厚みは2cmにおさまると、かなりコンパクトな財布と言えそうです。(財布とコインケースを使う場合)
では、イルビゾンテを見てみましょう。
イルビゾンテの二つ折り財布の実寸サイズ
イルビゾンテの二つ折り財布の実寸サイズ は、縦9cm、横10.2cm、幅1.9cmです。
公式のカタログ値は、縦9cm、横10.5cm、幅2.0cmですので、実測値に近いです。
先程の目安、縦9cm、横11cm、厚2cmの範囲におさまっています。
ヴィトン・ダミエグラフィットでの失敗から、結果的に、使いやすいサイズの財布を選んでいることが分かりました。
最後に、厚みの感じを確認してみましょう。
ヴィトンのダミエが一見して厚いことがわかります。
一番下のイルビゾンテが薄く見えるのは、全体的にやわらかさと丸みを帯びた厚さのために、下端は薄くなっています。
このサイズ(縦9cm、横11cm、厚み2cm)を目安に、ネットで買える幾つかの財布をチェックしてみましょう。
Amazonで買える二つ折り財布をチェック
気になっていたのがホワイトハウスコックスの二つ折り財布です。ブライドルレザー(馬革)を使った製品です。硬くて光沢のある丈夫な革です。
なんとなく大きいのではないかというイメージがありました。つまり硬い革であるために、サイズ選びは慎重になる必要があります。
縦が約10cmで、横が約11cmです。縦寸法が少しある感じですね。普段使いではない財布としてはクオリティ的におすすめです。縦寸法が10cmありますと、ジーンズの後ろポケットには入りにくくなりますが、財布としては立派な感じになります。36720円です。
ホワイトハウスコックスの財布はどうなんだろうと、長年疑問に思っていましたが、その疑問がようやく解決しました。
エッティンガーというメーカーでもブライドルレザーを出しています。これも硬い革ですが、使いこみますとモノによってはすごい光沢が出るので手放せなくなるんですね。
縦が9cmで、横が12cmで、厚みが2.5cmです。横が少し長いですが、縦が9cmなので使いやすいと思います。28000円です。
コンパクトな二つ折り財布を選ぶ時の寸法感覚がザクッとつかめたのではないかと思います。これは、財布とコインケースを分けて使う場合ですので、ひとつ使いの場合は、厚みが2cm以上あってもよいかと思います。
フリューという日本のメーカーの二つ折り財布です。縦9cm、横10.5cmと最少クラスです。13500円です。 素材は光沢がありしっかりしたコードバーンを使用しています。
ブライドドルレザーかコードバーンが光沢のあ るしっかりした革になります。 二つ折り財布のサイズを検証したことで、厳密にサイズ検証ができるんですね。
同じフリューというメーカーで、通常の牛革の財布も出しています。縦9cm、横10.5cm、厚み約1cmとかなりコンパクトです。ネット価格は5250円。この財布にアマゾンで57件もレビューがついています。コンパクトな財布を探していたらこの財布に辿りついたというレビューが多いです。
多くの人がコンパクトでスタイリッシュな二つ折りの薄い財布を探していることなんですね。
最後は、現在使用していますイルビゾンテの二つ折り財布です。百貨店で買いましたので、定価17280円でしたが、アマゾンの並行輸入ものは、12980円からとかなりお安くなっています。ヴィトン等と比べますとお値段も手ごろなお財布です。
現在使用している黒色は、もった時にしっとりと柔らかい感じのする財布です。イルビゾンテはカジュアル向けの財布と言われますが、色を選べば十分にビジネスにも使えます。色も7色あってページで選べます。
イルビゾンテは三つ折り財布も有名ですが、メンズが使ってスタイリッシュに見えますのは二つ折り財布のように思います。
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記事の途中で触れていましたヴィトンの財布を長持ちさせる魔法の薬とは、革用のマニキュアです。
ヴィトンとか、こばにつるっとした塗料が塗ってある財布等の革製品があると思うんですが、それがはげた時にちょいちょいと塗ってやります。そうするとかなり長持ちします。もちろんヴィトンのリペアセンターに出すのがベストです。このマニキュアは、ハンズとかに行きますといろんな色が売っています。
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