現在UTで、イームズとコラボしたユニクロのグラフィックTが発売中です。
イームズ夫妻は、ミッドセンチュリーモダン(1940年~1960年代)に活躍したデザインの巨匠です。家具が有名ですが、建築や映画、様々な分野で活躍しました。
出典:ユニクロ UT特集|チャールズ&レイ・イームズ|メンズ
ユニクロはイームズとコラボした理由を次のように説明しています。
20世紀のデザイン界に多大な影響を与えたチャールズ・イームズとレイ・イームズの時代を超えて愛されるプロダクトは、より良いクオリティーとデザインを生み出すという信念をもとに、常に工夫と改良が重ねられてきました。彼らのその姿勢は、ユニクロのものづくりに共通する想いでもあることから、今回のコラボレーションが実現しました。
出典:ユニクロとイームズのコラボレーション、『SPRZ NY EAMES』登場 20世紀のデザイン界の巨匠イームズの世界観をTシャツにのせ、ニューヨークから世界に発信 - UNIQLO ユニクロ
イームズのデザインには、ユニクロのものづくりと共通する想いがあると述べられています。このエントリーでは、イームズとユニクロの共通性について少し検証してみたいと思います。
目次
ユニクロとイームズのコラボアイテム
まず、実際に発売されたUTのイームズコラボを見てみましょう。
出典:ユニクロ UT特集|チャールズ&レイ・イームズ|メンズ
イームズのデザインした多くの椅子のグラフィックです。カフェによく置いてある椅子です。この絵柄のTシャツは大型店舗ではまだ見かけますがオンラインストアではなくなっている感じです。
これはワイヤーチェアをグラフィカルにデザインしています。
イームズのデザインをより抽象化しています。
イームズのデザインした家具が並んでいます。誰でも一度は見たことのある家具だと思います。
定評あるユニクロのスリッパもあります。これも色違いが売り切れです。
ユニクロとイームズコラボのページ
イームズのチェアをレビュー
次にユニクロのコラボの対象となったイームズの傑作家具を見てみましょう。
イームズのDAW
Tシャツのグラフィックになったモデルのひとつです。DAWというモデルです。色と脚の素材の組合せで様々なバリエーションがあります。
シート部分の素材が樹脂なので、適度なしなりがあります。ソファ型なので、サイドに肘をかけることができます。
このグラフィックの左手に写っています。
正面からです。ミッドセンチュリーモダンのデザインという感じですね。
サイドからです。巨匠と呼ばれるだけあって流れるような美しいデザインです。
後ろからです。素材的に湿ったバスタオルをサイドからバックにかけてかけておくのにものすごく便利です。翌朝には乾いています。
裏です。裏を見ますと、このイームズが正規品ではなく、リプロダクトであることが分かります。いわゆるレプリカです。レプリカは、脚の根元のボルト(シルバーの部分)がレンチで外せます。
つまり、レプリカは組み立て式として販売されています。正規品は専用工具によるボルト締めなので完成品として販売されています。
そのため、レプリカは座っているうちにボルトが緩んで来ますので、1年に1~2回は締める必要があります。30秒ぐらいで終わります。
イームズの正規品とリプロダクトの違い
なぜリプロダクトがたくさん売られているかと言いますと、年数が経過したためにイームズの意匠権がきれてしまったからで、同じものをどこのメーカーでもつくれます。
しかし素材等は微妙に違います。シート部分は、オリジナルはFRPでしたが、現在、正規品はポリプロピレン、リプロダクトはABS樹脂です。
リプロダクトを選んだ理由
個人的に製品で重視しているのは、グッドクオリティとグッドデザインが誰にでも買えるということです。量産品の質が良くて、デザインが良ければそれにこしたことはありません。イームズの意図もいいものを安くです。
このDAWというモデルですと、5000円ぐらいから買うことができます。正規品は約8万円です。丁寧につくられているのは、正規品なんですが、イームズのデザインした背景を考えてリプロダクトにしました。けっこう雑に5年以上使っていますが、今のところ問題はありません。脚の根元のボルトぐらいです。その辺りをどう考えるかによります。
ユニクロとイームズ、ものづくりに共通する想い
ユニクロの場合、クオリティとデザインはまだ進化過程にあるという側面はありますが、クオリティあるグッドデザインが安く買えるということはイームズと共通しています。そうした意味でイームズとユニクロにはものづくりに共通する想いがあると言えます。
リプロダクトのDAWは4800円からありますね。自分で組み立てます。黒は品薄な感じですね。
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DAWを使ってしまうと、気に入ってしまって、一生使ってしまうことになる可能性がありますので、正規品を買うという選択もあります。
もうひとつモデルを見てみましょう。
イームズのDSW
これはイームズのDSRというモデルです。肘かけのないシンプルなモデルです。
このモデルも左手に写っています。
正面です。正面はDSWの方がきれいですね。
サイドです。ミッドセンチュリーモダンの流れるような流線型が美しいですね。
バックです。DAWと比べると肘かけがないため、バスタオルはかけにくくなっています。使用頻度としても、ほとんどの場合、DAWに座ります。
裏です。ボルトのディテールでリプロダクトであることが分かります。正規品はヴィトラ社かハーマンミラー社のシールが貼ってますので、シールのあるなしが一番簡単な見分け方になります。それをチェックする人はほとんどいないでしょう。
DSRのレプリカは3000円ぐらいからあります。
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これは正規品の脚違いです。脚がスチールになりますと、DSRという型番になります。インテリアをクールにまとめる場合はDSRで、暖かみを入れる場合はDSWという選択になります。スチール脚も渋いですね。
ちなみに、色の選択は、部屋の中で存在感を持たせたくない場合は、意外なようですが黒で、部屋のアクセントにしたい場合は、白やお好きな色という選択になります。
DAWの選択もそうですが、ファブリック付きのものもありますので好きな仕様を選ぶというのがイームズっぽいのではないかと思います。
イームズのラウンジチェアをチェック
ユニクロとイームズのコラボアイテムでマニアックなグラフィックがひとつありましたのでそれも見てみましょう。
このTシャツのグラフィックは、イームズのラウンジチェアのデザインです。これは、イームズが得意とした量産品ではなく、丁寧につくられたプロダクトです。
お金に余裕のある人は、このイームズの安楽椅子とコルビュジェのシェーズロングがおすすめです。
リプロダクトですとお手頃な価格からあります。
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正規品は、やはり高いですね。
イームズのデザインしたプロダクトでは、その他にもたくさん有名なデザインがあります。
DAWにもオットマンが欲しい
リビングにラウンジチェアをおける人はなかなかいないと思いますが、オットマンは欲しいですね。
イームズのスツールがオットマン代わりに使えますね。ファブリック付きもあります。夏や手入れを考えると、やはりファブリックなしでしょうか。
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