デュラスへのインタビューが掲載され「マルグリット・デュラスの世界」という本。
本屋で 「誰も知らない小泉今日子」という雑誌をパラパラっと見て、その本を思い出した。
マルグリット・デュラスが、家について言及している本。人と家との関係、もっと言えば女と家との関係についての記述がある。その内容に消化されることのない印象を持っていた。それを再び思い出した。
キョンキョンが自分の部屋に居る、そのヴィジュアルに興味を覚えただけかもしれない。どちらであったか、記憶は不確かであるが、その断片をを再構成してみようと思う。
写真は「誰も知らない小泉今日子」。テキストは「マルグリット・デュラスの世界」からの引用。違う雑誌と本の再構成ではあるが妙にしっくりしている。
「私は、もし何もしないでいることができるなら、何もしないだろうと言った。私が書いたり、映画を撮ったりするのは、何もしないでいることができないから。」
「私が他の女たちのことを語るとき、その彼女たちの中に私も含まれている。まるで彼女たちと私とが相互浸透しているかのように。」
「この家は、私によって完全に棲まわれてるのね。私が棲んだのは、他のどこよりもこの場所だと思う。」
「この家のことや、この庭のことなら、何時間でも話せる。私は何もかも知っているから。古い扉がどこにあるか、みんなわかっている。池を囲む壁、草木のこともすべて、雑草だって、一本一本がどこにあるかわかる、何もかも」
「この部屋にいるとき、私は、ある秩序を少しも乱してはいないという気がする。まるで部屋自体、つまり場所が、私がそこにいる、ひとりの女がそこにいるということに気がついていないかのように。つまり、その女が既にそこに自分の居場所を持っているかのように。私はたぶん、そんなふうに、この場所がいかに静かか言いたいのね。」
「 この家は以前から…、私以前から、私が生まれる以前から、私のもののような気がする、それほど、私はこの家を自分のものにした」
今週のお題「読書の秋」
「誰も知らない小泉今日子」
「マルグリット・デュラスの世界」
- 作者: マルグリットデュラス,ミシェルポルト,Marguerite Duras,Michelle Porte,舛田かおり
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 1995/04
- メディア: 単行本
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この2冊の本は買ったまま読んでいなかった。色褪せてしまった購入時の感覚を補うように、この2冊を同時にエクストリームな読み方をしてみた。思いのほか、理解を深めることができた。
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