2月9日に新国立B案の振り返りのシンポジウムが行われました。
内容的には、BチームによるB案のプレゼンと公開シンポジウムでした。
YouTubeでも中継していましたので視聴しました。
現在も視聴できます。
興味深い点はたくさんありましたが、プレゼンの最後に語られた伊東氏の論理はシンプルだなと思いましたのでそこに絞って内容を紹介したいと思います。
伊東氏のシンプルな論理(B案の主旨)
まず、近代主義の建築の問題点が語られます。
次に、近代主義の本質はプアな均質化であり、表層をつけかえるだけで成立するような事例として、A案とザハ案で起こってしまったことが語られます。
A案とザハ案の中身が一緒であることの説明がされます。
トイレまで一緒ということです。
明治神宮という特異点に、表層をつけかえただけのプアな均質空間をつくっていいのだろうかという疑問が投げかけられます。
B案のシンプルな論理が語られます。
「この場所にしかない建築をつくること。それが新国立競技場に求められたはずである」と結びます。
新国立で起こっているのは、明治神宮という場所で、日本人の素形という固有性の否定であり、建築文化の破壊なんだろうと個人的には思います。
そうした事態に危機感を抱いたこのシンポジウムの参加者には敬意を表したいと思います。
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