前に香港に行ったのは2006年だから10年ぶりになる。はじめて行ったのが返還前の1996年。ビザを取って香港から中国にも行った。
2006年頃の香港は中国に返還されて一国二制度とはいえ、アイデンティティに迷っているように見えた。自分の気分的な印象だったのかも知れない。
2016年の香港は、変わっている所もあれば変わっていない所もあった。全体の印象としては、返還前1996年の香港に近いエネルギッシュなイメージを感じた。返還後20年経って香港は大陸とは違うというアイデンティティがはっきりしたのだろう。
街を歩いても2014年から始った Umbrella Revolution の痕跡は見当たらない。それを経たことはわかる。フィリピン、ベトナム、沖縄と共通する抵抗できるという力強さを感じる。香港はまだ可能性の段階ではあるが。
香港に行ったら適当に街をぶらぶらするだけ。印象に残った3つの場所のスナップ写真。カメラを持ち歩くのも半分ぐらい。フィルム式のカメラでモノクロ。モノクロの方が人間の記憶に近いような気がする。
目次
バードガーデンでなごむ
バードガーデンは、MTRの太子駅から歩いて10分ぐらい。途中で花や植木を売っているフラワーストリートを通る。自分の小鳥を持ち寄っておじさん達が自慢しあっている。
鳥の鳴声や色艶を自慢しあう。
小鳥も売っている。ここはグレーのインコを売っている店。
グレーのインコは人気があり、おじさん達ばかりではなく子ども熱心に見ている。
鳥かごごと売っている。ちらほらと欧米人もいる。
仲間たちとの小鳥談義を終えて帰るところのおじいさん。どのように飼えば、きれいな鳴声や色艶になるのか熱心に議論している。
太子駅~フラワーストリート~バードガーデンのあたりは、平和主義者が多いのかいい気に満ちあふれた場所ではないかと思う。香港全体が気の強い場所なので、いい気に満ち溢れた場所は多い。香港島の山から龍が降りてきて、玉をつかみにくるのがいい気の場所。
香港島を走るトラム。北角行きのトラムは、市場の中を通って終点に止まる。最後にコーナーをくいっと90度曲がるのを見に行った。
トラムに乗って春秋街へ
トラム同士がすれ違うシーン。トラムの2階席から。
市場の中をゆっくり進むトラム。前を歩いている人にはベルを鳴らす。
最後のコーナーポイント。真正面にはライカMを持った欧米系のおじいさん。ボディだけで90万円ぐらい。お金持ちなのかもしれない。同じシーンを撮りに来てた。
おじいさんがこちらを見ている。僕が持っている約30年前のR6を見ただけかもしれないし、共通するアイデンティティのような何かを感じたのかもしれない。
すぐ近くをトラムが通ろうとまったく意識していない人が多い。おじいさんは雑踏に消えていた。
キンバリーロードの中古カメラ屋さんには3度行った。透明なレンズとシルバーや黒の金属の対比を見ているだけで楽しい。カメラは「相機」という。
中古カメラ屋ビルをただうろつく
バルナック型のライカ。左上に写っているM型を中心に撮れば良かったかなと。3日行って、1日は休みだった。ライカだけでなく、ニコンやキャノンやコンタックスも見る。
何も買っていない。欲しいなと思って見るだけの方が楽しいのではないかと思う。
こういう店が雑居ビルの中に、5~6軒ぐらいある。アジアの雑居ビルの独特の冷え感が漂っている。
九龍サイドの方が庶民的な下町が多いので、こちら側に泊っている。一度、香港島サイドにも泊りたいと思っているのだが、下町の中心である旺角がますます熱気に満ちた場所になっているので、しばらく先になるんじゃないかと思う。
前に泊ったことのあるホテルもほとんどが残っていた。
これは佐敦駅の真上に建っているシャムロックホテル。駅から近いのでとにかく便利だった。広州からのバスがこの辺りに止まり、適当に見て空室を聞いたホテルなので特におすすめというわけでもない。ああ、まだあるんだなと思うだけでうれしい。2006年に泊ったホテルだったと思う。
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