ライカと言えばレンジファインダーのM型。とにかく有名なカメラだ。僕が持っているのは一眼レフのR型。一部のライカマニアからは異端視されている。
それはどうでもいいのだが、R型の中古レンズが日本で少なくなっている。10年以上前は、Rユーザーは少ないこともあり、たくさんあった。割安で。
消えた理由は2つあるのではないかと思う。
ひとつは、ミラーレス機の普及とともに、割安なライ カRレンズのマウントを改造して、キャノンやニコンやソニーのミラーレス機につけられてしまった。
もうひとつは、大陸に大量に持ち帰られてしまった。ライカRマウントのレンズが割安だったために爆買されてしまったというわけである。
ある時に買っておけば良かったのだが、人気もそんなにないだろうし、いつまでもあるだろうと思っていたらいつのまにかなくなっていた。
大陸に持ち帰られたということは、物流の拠点、香港にあるだろうということで、ライカRのレンズを探しに香港に行った。しばらく行ってなかったので、香港の変貌ぶりを確認したかったということはある。
香港に近づいてきた。
ネイザンロードからキンバリーロードに300mぐらい入ったところに中古カメラ屋がたくさん入っている雑居ビルがあり、そこへ向かった。
あった。全部Rと書いてある。ズミクロン35ミリもあった。
ここにもあった。
こんなにあった!
あるとはわかっていたけれど、これだけの玉を実際に見てしまうと、ショックなもので、欲しかったズミクロン35㎜も買わず、ただただ見るだけにした。中古カメラでただただ古いカメラやレンズを見るのが好きなんである。
ちなみに、2016年3月のレートが、重慶マンションで0.0640。1香港ドルが14.625円。明らかに現在の水準は円安だ。逆に12円を割れば、今度は逆に、香港からRレンズは消え、日本に帰ってくるのではないだろうか。
マウントを改造されたレンズも香港に流れているのは、さすがに気になった。
ライカRの中古レンズの市場規模が微妙に拡大ということではあるけれど。
ちなみに、これが香港に持って行ったライカR6。
フラワーストリートでは、外人にナイスカメラと話しかけられたし、ロビーの改修具合をひやかしで覗いた有名な映画スターが亡くなったことのある某5つ星ホテル(マンダリン)では、すべてに興味を失い石の表情になったご年配ホテルマンの熱い視線をカメラに感じた。
大陸では、Rはけっして異端ではないような気がする。
ノースポイントの春秋街でトラムを撮っていると、ライカMで撮影している欧米系のおじいさんと狙ったアングルが同じで隣あってしまった。MとRなんでちょっと気まずい。
それが冒頭のアングル。この写真はライカではなく、アイフォン5Sで撮ったもの。
R6はフィルムだからこれから現像。ピントと露出がどれだけ外れてるかが楽しみだ。たまにピントと露出があっている写真があり、その写真を通して、ライカのレンズの性能を正確に知ることができる。
だから、ライカRのレンズはわざわざ大陸へ渡ったり、根拠はないが、やがて日本へ帰って来ることになるだろうと思う。
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