ユニクロも無印良品も多くのポロシャツを出していますが、ラルフローレンやラコステ、フレッドペリーといった伝統的なポロシャツの延長線上にある王道的アイテムは限られるのではないかと思います。
このエントリーでは、ユニクロと無印良品のスタンダードで王道的なポロシャツを比較レビューしたいと思います。
目次
まずスタンダードなポロシャツとは何かを簡単にふり返ってみたいと思います。
ラルフローレンのスタンダードなポロシャツ
ラルフローレンはビッグポロなどたくさんの名品ポロシャツを出していますが、スタンダードなポロシャツと言えば、胸に小さなロゴのあるこのタイプだと思います。
オールドボーイ(おっさん)、オールドガール(おばさん)が一度は着たことのある懐かしのアイテムです。
個人的には、ポロの同じ製品をかれこれ30年以上着ていますが、最近はウェイトコントロールが難しくなり、このポロシャツを着るのも無理がにおうようになってきました。もう少しさらっとしたコスパのいいポロシャツはないのかと探していたところ、捜査線上にあがってきたのが、ユニクロと無印良品のポロシャツだったというわけなのです。
では、ポロシャツの歴史と伝統の延長線上にあるユニクロと無印良品のポロシャツを見てみましょう。
ユニクロと無印良品のスタンダードな王道ポロシャツ
左がユニクロのドライカノコで、右が無印良品の鹿の子ポロシャツです。一見してスタンダードすぎるたたずまいをしています。ノーマルに見えるんですけど実は計算しつくされているんですね。
カラーはそれぞれ、白やグレーがありますが自分に似合う色を買うのがおすすめです。個人的には白のポロシャツが好きなんですが似合わないので紺にしています。
本当は浅い色の方が着古した時に色褪せた感じがかっこいいんですね。
商品名を間違えるといけませんので、タグを見てみましょう。
ユニクロの数あるポロシャツの中でこの製品を選んだ理由は、綿の含有率が最も高く72%だからです。ユニクロのポロシャツではドライカノコのみに綿を残しています。
多くのスタンダードな王道的ポロシャツは綿100%なんですね。無印良品は綿100%です。
ここで注目すべきは価格設定です。同じ1990円ですが、無印は税込み表示なので実際は無印良品の方が安いのです。同種のアイテムですとユニクロの方がたいてい安いんですがこれは珍しいことなんです。
かなり地味な戦いなんですが、無印良品がポロシャツでリアルファイトを仕掛けてるんですね。
ユニクロから見てみましょう。
ユニクロのドライカノコポロシャツ
表です。王道ポロシャツを研究してモダンに大胆にアレンジしたアイテムです。ポリエステルが入っているためさらっ(ドライ)としています。
裏です。
次は無印です。
無印良品のオーガニックコットン鹿の子ポロシャツ
表です。王道ポロシャツを研究して同じ土俵でがっぷり組み合ったアイテムです。綿100%の生地の厚みがあります。着てみますと、見かけと違ってさらっとしています。
裏です。
ユニクロと無印のシルエットを比較してみましょう。
ユニクロと無印のポロシャツシルエットを比較
ユニクロの上に無印良品を重ねてみました。ユニクロの着丈が少し長いことがわかります。
今度は、無印良品の上にユニクロを重ねてみましょう。
無印良品の方がユニクロより袖が少し長いことが分かります。
襟回りを見てみましょう。
上がユニクロです。下が無印良品です。
ユニクロの襟まわりのウリは、上にジャケットを着ても浮かずにしっかり納まる襟です。
参考:ユニクロのドライカノコポロシャツの改良点【2018最新版】
無印良品の襟回りのウリは、襟を厚めにつくっていてしっかり立てられることです。ボタンを開けてきても襟回りが崩れないなど考えつくされています。
しかし、微妙な違いはあるものの同じような紺色のポロシャツが並んでいてわかりにくいのではないかと思います。
それぞれの特徴は王道ポロシャツであるラルフローレンと比較することではっきりします。では見てみましょう。
ラルフローレンとユニクロ・無印良品のポロシャツ比較
もう一度、ラルフローレンのポロシャツを見てみましょう。
実は、ラルフローレンのポロシャツは着丈が長いので、裾上げカスタマイズして着ています。下に並べてあるのがカットした生地です。
もとは、後ろが2インチ(5センチ)長いドロップテイル(ダックテール)ですが、お直しショップで、1インチ(2.5センチ)長い仕様にしています。
重ねてみましょう。
着丈の比較
魔改造したラルフローレンが最も短い着丈です。
裾上げする前のラルフローレンと比べるとどうでしょうか。
左が無印より着丈の長いユニクロで、右がラルフローレンのSサイズです。縫い代がありますので、カットした生地下ぐらいが元の長さになります。
ユニクロも無印良品のMサイズも着丈は、ラルフローレンのSサイズ(日本のMサイズ相当)の着丈より短くしています。
カジュアルに着た場合やや長めということはありますが、長すぎるということはないです。
ユニクロと無印良品の裾のディテールを見てみましょう。
左がユニクロでスリット入りで前後ろ同じ長さです。右が無印良品でスリット入りの後ろが1インチ長いダックテールです。
もともとダックテールはパンツインするディテールでしたが、1インチのダックテールは裾だしする時のディテールになったような感じもします。ラルフローレンの大きなロゴのポロシャツは裾だし用ですが、1インチのダックテールとなっています。
ユニクロと無印良品とラルフローレンを実際に着用した着丈のイメージです。
着丈の適正な寸法については、内容は重複するところもありますが、こちらの記事でかなり厳密に検証しています。
次は襟まわりです。
襟まわりの比較
一番上がユニクロで、真ん中が無印で、下がラルフローレンです。
ラルフローレンと無印良品は留めの部分が強調される前立てになっています。ユニクロはすっきりと見せる切り前立てになっています。
前立てはどちらが似合うかというのもありますし好みもありますね。
ラルフローレンと無印良品のボタンは白で、ユニクロはグレーです。無印良品がスタンダードとモダンの中間の絶妙な位置を狙っていることがわかります。
ラルフローレンのポロシャツをオールドボーイが着ていて、無理がにおってくるひとつの要因として、袖が王子っぽいということがあります。ちょっと長いんですね。
二の腕が太い場合は、ラルフぐらいの袖の長さを着た方が上品に見えます。ちからこぶを少し隠すんですね。
袖の比較
ラルフの上にユニクロを重ねてみました。かなり袖を短くしていることがわかります。
ラルフの上に無印良品を重ねてみました。無印良品は王道ポロシャツをかなり意識したつくりなんですが、袖は短くアレンジしています。
このあたりが、ユニクロと無印良品のポロシャツがすっきりと着れる理由になります。
最後に生地の重さを比べてみましょう。
生地の比較
一番左がユニクロで210g、真ん中が無印で242g、右がラルフで269gです。
ユニクロはポリエステル混による光沢あるさらっとした生地で、無印は綿100%ですがさらっとつくっていることは、ラルフローレンの重さと比較することでわかるかと思います。
無印の色目的には、ポロシャツを長年着古した時のニュアンスを出しているような感じがしました。
ユニクロも無印良品も両方ともかなり研究してうえにさらっとつくっていますので、どちらを買っても問題ないです。それぞれの良さがあり、甲乙つけがたいです。好みで選んでもいい感じです。
両方ありますと、気温や湿度によって使い分けることができますので、クールビズで着る場合でも、ポロシャツがより着やすいものになるのではないかと思いました。
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