アーキペラゴを探して

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今泊の集落-パワースポットを考える

普通のフクギ並木を歩く

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心や身体は有限なので日々の生活で弱ったりスポイルされる。アルコールで解消するよりも、パワースポットと呼ばれる場所で充電するのが健康的である。私の場合というか、他の人もそうかも知れないが、沖縄がパワースポットとして機能しやすい。
パワースポットは科学的、客観的な事実であるのか。それとも、スピリチュアルな領域に留まっているのか。
有名なパワースポットであっても、自分に合うかどうかは、行ってみないと分からない。私の場合、波照間のニシハマビーチ、斎場御嶽、久高島のカベール、渡嘉敷島の阿波連ビーチがパワースポットだった。パワースポットの意味が初めて分かったのは、斎場御嶽だった。反り立った岩の上部から落ちてくる雫を何となく口に含ませた時、明らかに意識が覚醒したような気がした。特にエネルギーの強い場所である。
今回の沖縄行きでは世界遺産にも指定された今帰仁グスクに行ってみようと思った。県庁北からバスに乗って、今帰仁城入口で降りる。降り際に、バスの運転手さんが、集落には見所が多いから見て行ったらいいよと、アドバイスをしてくれた。
バス停の横に集落の案内図があり、前方道路沿いには、世界遺産の看板に対抗するように「今泊のコバテイシ 300m」と案内板が立っている。世界遺産よりも、今泊のコバテイシが何なのかという方が気になる。しばらく散歩することにした。案内板にも書かれていたように、沖縄の集落を構成する要素がコンパクトな集落に点在する。
フクギのパワースポット効果
観光地的なヴィジュアルがある集落ではないが、何の変哲もないフクギの並木を歩いていると、自然とエネルギーが充填されるのを感じた。パワースポット効果である。
今泊の集落は整備され、清掃も行き届いている。八重山の集落のように、サンゴが敷き詰められた道という訳でない。集落のビジュアルがあまりに普通なので、フクギ並木を歩きながら、フクギの葉の一枚一枚に視線が集中し、フクギの持つエネルギーから、パワースポット効果が生れる。フクギは漢字で福木と書く。
今帰仁城跡を見て今帰仁村にタクシーで行った。運転手さんは、フクギ並木は、やはり備瀬のような、もっと有名な所もあるけど、今泊のフクギもいいよと言った。予定外であるが、今泊の集落でエネルギーが充填されたので、今帰仁城跡のパワースポット効果を確かめることはできなかった。
人は自然の一部であるのに、私も含めて多くの人は自然から切り離されて生きている。パワースポットというのは、自然から切り離された人間が、再び自然と一体化しやすい場所ではないかと今では考えている。今帰仁城跡の最も高い部分から、眼下に今歩いてきた今泊の集落や集落越しに青い海が拡がっていることを確認した。