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【新国立】伊東豊雄氏の最新作は未来の図書館? / みんなの森 ぎふメディアコスモス

現在行われている新国立競技場の公募には、隅研吾氏を設計者とする大成チームと伊東豊雄氏の竹中・清水・大林連合が参加しています。

提案課題として、木を使った日本らしさが求められているため、和の大家と呼ばれる隅研吾氏が有利と見られています。

一方、伊東豊雄氏も最近の作品で大胆に木を使った作品を発表しています。
今回は、その施設「みんなの森 ぎふメディアコスモス」をチェックしてみたいと思います。

日経写真部のツイート。 見たことのないような建物です。 

 目次

 

1.ぎふメディアコスモスとは 市民の声

 まず市民の反応を見てみましょう。

 鼻血が出そうとはすごそうですね。 

これが公共の施設でしょうか。お金持ちの私立大学みたいな施設です。

 いったい、どんなプログラムの建物なんでしょうか?

 なるほど。図書館だけではなく文化複合施設ですね。

公式ウェブサイトの説明です。

公式ウェブサイトの画像

みんなの森 ぎふメディアコスモスは、「知の拠点」の役割を担う市立中央図書館、「絆の拠点」となる市民活動交流センター、多文化交流プラザ及び「文化の拠点」となる展示ギャラリー等からなる複合施設です。

公式ウェブサイト

みんなの森 ぎふメディアコスモス

場所はJR岐阜駅の北側徒歩25分の場所にあります。長良川の手前です。途中にはいい雰囲気の居酒屋がたくさんあってけっこう好きな場所です。いわゆる柳ケ瀬ですね。

 アクセスのページ

アクセス- みんなの森 ぎふメディアコスモス

 

施設の理念です。

多くの人に役立つ知識にあふれ
様々な活動を通じた人と人との交流を生み出し
地域の文化とより良い地域社会の創造につながる
都市の未来を築く礎となることを目指します。

市がまとめたQ&A集がわかりやすいです。

http://www.city.gifu.lg.jp/secure/14785/140401_qanda.pdf

 

メディアのレビューです。

 本の貸出冊数が7.4倍になったとは! 

絶賛の嵐ですね。 

 

次は、新国立競技場でもテーマになっている木の空間を見てみましょう。

2.ぎふメディアコスモスの特徴 木の空間と環境性能

「 豊かな街だ!」という言葉は行政にとっては最高ランクの評価です。

 天井が木格子のようになっています。

公式ウェブサイトに建築の特徴がまとめられています。項目の引用です。

1 金華山や長良川に呼応する 文化の森 をつくります
2 大きな家と小さな家を組み合わせることで、にぎわいのある「まち」のような建築をつくります
3 自然エネルギーを最大限に活用し、消費エネルギー1/2 の建築を実現します
4 「 グローブ」と「木製格子屋根」を組み合わせることで大きな家と小さな家を実現します

建築の特徴- みんなの森 ぎふメディアコスモス| みんなの森 ぎふメディアコスモス

いわゆる建築のコンセプトです。1、2についてはツイッターの声からコンセプトが実現したことがわかります。3は環境性能ですが、4のグローブとは何でしょうか?

写真に写っているドーム状の幕のようなものですね。

岐阜市立中央図書館, Gifu City Chuo Library, Japan

この半透明で、大きくて、床から浮かんだ逆さまの漏斗形状のかさを「グローブ」と呼ぶことにしました。

 グローブの断面イメージです。

グローブの断面イメージ

出典:http://www.g-mediacosmos.jp/cosmos/about/character.html

グローブは上部トップライトからの自然光をおだやかに室内に拡散させます。また、夜にはグローブ内に設けられた照明のシェードにもなります。

 グローブは自然光を柔らかく拡散させたり、夜間の照明シェードになるようです。

グローブは上部に設けられた開閉式の水平窓を開けることで、自然な風の流れを生み出します。機械による空調ではなく、エネルギーをかけずに2階の大空間を換気することができます。

一番上の部分から外の新鮮な空気を取り入れることができるようです。エコですね。空調は床の温度を輻射する居住域冷暖房となっています。床暖の冷暖房版です。

 

天井の木格子天井はどうでしょうか。

木製の格子状の屋根は、ただの仕上げ材ではなく、構造材として働いています。

 えっ! そうなんですか。上の断面図を見ますと、確かに屋根を支えています。

天井ではなくて屋根なんですね。

この屋根は、120mm×20mm という街なかで流通しているようなサイズのヒノキ材を現地で積み重ねていくことでつくられました。最も分厚いところで、この材料を3方向に7枚ずつ、合計21 枚積み重ねています。

木格子屋根

 出典:http://www.g-mediacosmos.jp/cosmos/about/character.html

職人さんたちが手作業で丁寧に木格子屋根をつくっています。ヒノキ材は全て、岐阜の県産材である「東濃ひのき」ということです。 

良い評判があちこちから聞こえてきます。

新しい空間に見えるのはいろいろなチャレンジをしているからなんですね。

大きな建築は燃えないように不燃化を重視しますので、グローブのポリエステルや木など燃えやすい材料には制限がかかります。 

 ようするに、燃えるものを少なくすれば上部のグローブなども燃える心配がないという理屈です。インテリアにファブリックを置いてもう少し柔らかくつくりたかったと思うんですが背に腹は変えられないということですね。

それだけ難しいことにチャレンジしています。

 

3.ぎふメディアコスモスは未来の図書館?

_DSC2021.jpg

 図書館の中がまちのようです。

グローブは全部で11個あります。直径は8~14mです。

このグローブにはひとつひとつ名前がついています。左側に見えますのが「展示グローブ」です。右側はレファレンスカウンターです。手前はサインですね。

 

_DSC2019.jpg

 巨大グローブです。これは「ゆったりグローブ」です。まわりを芸術、社会科学、自然科学の開架書棚がうずまき状に取り囲んでいます。グローブの下が閲覧席やブラウジングコーナーになっているわけです。

「文学のグローブ」もありますし。中高生用の「ヤングアダルトのグローブ」もあります。

 

_DSC2024.jpg

 児童書架です。もちろん「児童のグローブ」もあります。メルヘンな独特の雰囲気です。

岐阜市立中央図書館, Gifu City Chuo Library, Japan

 児童書架の近くには「親子のグローブ」があります。ここは床が小山状に盛り上がっています。靴をぬいで利用するようです。いろんな読み聞かせもできそうです。

 

 ここは「郷土のグローブ」ですね。

未来の図書館を超えて、天国に一番近い図書館ということでした。

 

 外観はこんな感じです。サッシも木を使った複合アルミサッシのようです。

 

木の陰に見え隠れする外観がよい感じです。 

 

このぎふメディアコスモスは、プロポーザルで伊東豊雄氏が選ばれました。

 もう少し知りたい方は、基本設計時のプロポーザルの提案書や基本設計のリーフレットや提案書がネットに残っています。

 

 4.ぎふメディアコスモスの提案書など

1.プロポーザル提案書 

プロポーザル提案書

 出典:http://www.city.gifu.lg.jp/13421.htm

 平面図に丸く見えているのがグローブです。コンセプトがわかりやすく表現されています。新国立競技場の公募でもこうした提案書が見れるわけです。

【PDFファイル】

http://www.city.gifu.lg.jp/secure/14836/itotoyoo.pdf

 

2.基本設計リーフレット 

基本設計リーフレット1

出典:http://www.city.gifu.lg.jp/13422.htm 

基本設計リーフレット2

出典:http://www.city.gifu.lg.jp/13422.htm

  PDFで内容を確認することができます。

【PDFファイル】

http://www.city.gifu.lg.jp/secure/14785/140625_gifu-mediacosmos-leaflet.pdf

 

3.専門誌 
新建築 2015年9月号

新建築 2015年9月号

 

 新建築の9月号ではカラー見開き14頁に渡って掲載されています。

もっと知りたい場合はやはり現地に行ってみるのがいいのでしょう。

 

 

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