アーキペラゴを探して

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グリコ世紀OSAKA / 裏なんばからの実況

今週のお題「秋の新○○」 

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秋の新グリコ。グリコの看板前がやたらと混雑している。聞けば、何日か前にグリコの看板がリニューアルしたという。今度のグリコは背景がぐるぐると変わる。古代ローマを走るグリコにーさんは、走れメロスのようだ。タイガースの優勝気分もあり、なにわっ子は、浮かれ気分で、誰も彼もが写メを取りまくっている。僕も撮った。

この看板で六代目。6グリコ世紀。世襲制ではなかった歴代ローマ皇帝のように、大阪の歴史は、西暦ではなく、グリコの看板の更新により語られるのかも知れない。 

 

新グリコ変幻自在 道頓堀の看板、6代目にリニューアル

 

 ここは、なんば。世界最大の酒場。THE SAKABA 確かめた訳ではないが、きっとそうなんだと思う。四方八方、飲食店が拡がっている。たぶん、世界中の誰も、この盛り場の全貌を把握することはできないだろう。

タイのカオサン通りで知り合った欧米人たちは、誰もがこの街をクレージータウンと呼んだ。彼らとNambaの見取り図を描こうと目論んだが、その像はうまく結ばれることはなかった。当時よりも、この街は複雑に変貌している。目に痛いほどに輝く看板や電飾類は、既にサイバーパンクな領域に突入している。

 

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グリコはひとつの印だ。単に印であって、なんばという街を意味しているのでも、象徴している訳でもない。時間の神クロノスのように、大阪の時間をつかさどっている。グリコの南側が、いわゆるなんば。北側はだいたい心斎橋。西側はアメリカ村。なんばの中でも、違う部族というかトライバルの野郎どもが跋扈する複数のエリアがある。それらのエリア同士は、お堀や道で隔てられているものの、もんじゃ焼きのようにベタッと一緒くたになり、アメーバーのように拡がった様相を呈している。

 

例えばウラなんば。いわゆる千日前辺りのエリアだが、最近は最も人気の街場となっている。今、大阪で一番賑やかな酒場だろう。千日前は、法善寺横丁もあったりして、個人的には、大阪の中心というか、ヘソのような場所だと考えている。
東京から人が来て、どこか連れて行けョと言われると、昼間なら、おかるというお好み焼き屋の前を通り、丸福珈琲の本店に連れていく。大阪らしい濃すぎるほどのコーヒー。特殊なシチュエーションもあり、リアルな大阪が感じられる場所として、意外なほど喜ばれた。たいていの場合は僕が丸福のコーヒーを飲みたいだけだった。「ミナミの帝王萬田銀次郎がコーヒーを飲むとすれば、こんな店だろう。 

 

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丸福珈琲から千日前通を渡る。ウラなんばの本尊、味園ビルがそびえている。ユニバースと書いているビルだ。大きな宴会場が入る大箱ビル。このビルの2階に妖しい人工光を放つ小箱が無数に入るフロアがある。ここは大阪でも最も濃いフロアのひとつ。 かつて、シャベクリが苦手だという若者に、大阪でのコミュ力向上のため、ここでのデビューを勧めたことがある。彼は見事2Fデビューを果たし、生還した。興奮しながら感想をまくしたてるものの、何を言っているかさっぱり分からなかった。宇宙人に連れ去られ、UFOに乗ったと主張する男の話のようだった。本人は喜んでいるのでヨシとしよう。つまり、そんな感じの酒場だ。

 

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丁度、ウラなんばでは、ミーツという雑誌の企画で、街場の文化祭をやっているという。そのせいか、こんな早い時間でも、何軒かの店はあけている。だが、この時間では、モスラの幼虫と成虫が同居するような、このビルの真の姿を見ることはできない。この雑誌の今月号は、ウラなんばの特集なので、大阪に来る予定があれば、抑えておいた方がいいだろう。

  

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千日前シアター。ショットバー。店構えのビジュアルが格好いい。文化祭なので店の中で記念撮影をしている。祝祭らしい風景。

 

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ワインバル・ヤ リブリンの本店。スペアリブがおいしい。グランフロント大阪にある支店で、昼から良く飲んだ。マスタードソースのスペアリブ2本で、ビール2杯とワイン1杯はイケる。

 

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ウラなんばの人気店。鉄板野郎。この日は行列だった。店先のビジュアルが、日本海のイカ釣り漁船のようである。人気店だけあって、コブシがきいている。豪快立ち寿司の看板の方が目立っているのが気になるところだが、鉄板野郎はこの2階である。

 

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お好み焼き・ネギ焼き 福太郎。ネギ焼きは、キタでは、十三の「やまもとも」が有名だが、ミナミでは断然、福太郎だろう。

 

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南海寄りのひとつの筋。こんな筋や通りが日々増殖している。盛り場のバル化は、全国的な傾向かも知れない。無国籍なイメージの飾り灯が『銀河鉄道の夜』のケンタウル祭のようだ。粉めぐりの歌が聞こえる。

この日なんばでは、誰もがタイガースの優勝と新しいグリコ皇帝の即位を祝っている。来るべき7グリコ世紀には、どんな大阪になっているだろう。


 食事制限のため、どれもこれも、食べられないのが残念だ。ファントムのように街をうろつくだけ。店の扉を開けることはない。ただ、懐かしく街場を放浪している。本当は、健康のためのウォーキングだけれども。新グリコ世紀の幕開けにも立ち会うことができた。

 祝祭の様子を撮りすぎたせいか、デジカメの電池が切れた。帰ろう。もう充分飲んだ、ということにしておこう。近くなんだけど、また来る日まで。アディオス!

 

 

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